レースの種類とグレードとは?代表的なレースも紹介!
「レースにはどんな種類があるの?グレードってなんのこと?」ボートレースに興味があって、このような疑問を持ったことがある人もいるのではないでしょうか。
レースにはいくつか種類があり、そのグレードによって見どころが変わります。違いを知っておくと、理解がより深まって自分の興味があるものを見つけやすくなるでしょう。
本記事では、レースのグレード5つとその特徴、代表例を解説します。それぞれの特色を知って、自分が見たいレースを探してみてくださいね。
ボートレースのレースは5つのグレードで分かれている
ボートレースのグレードは大きく5つにわかれています。グレードが高いほど出場する選手のランクが高くなり、賞金額も大きくなるのです。
特にグレードの中でも最高峰となるSGに出場するには厳しい選出基準をクリアする必要があるので、トップクラスの選手が集まります。
その一方で、選手のランクを問わない一般戦もあります。さまざまなグレードのレースが、全国のレース場で毎日開催されています。
SG
SG(スペシャルグレード)は、ボートレースの中で一番格の高いレースです。ハイレベルなレーサーが戦いを繰り広げるさまは迫力満点で、多くのファンの人気を集めています。年に8つのSG競走が開催されて、賞金は1,700万円から最高1億円までと高い額がそろっています。
レースによって基準は変わりますが、主に前年の優勝者やグランプリの優勝戦に出場した6名のほか、獲得賞金上位、ファン投票上位、年間勝率上位、ボートレース場の推薦等レースによって様々な選考基準があります。
SGは合計6日間行われます。初日から4日目までは予選、5日目が準優勝戦、最終日に優勝戦が行われます。レースの開催地は毎年変わります。
ボートレースクラシック
1966年から行われている伝統的なレースのひとつで、概ね3月に開催され、賞金は3,900万円です。前年の優勝者、前年のグランプリ優勝戦出場者、前年1月1日~12月31日のSG、G1、G2の優勝者、G3以下の優勝回数上位のレーサーが出場します。
ボートレースオールスター
1974年から行われており、概ね5月に開催され、賞金は3,900万円です。
A1ランクの選手からファンの投票で選ばれたレーサーと、選考委員会において選出されたレーサー、前年の優勝者、前年のグランプリ優勝戦出場者、その年のボートレースクラシックの優勝者が出場します。
グランドチャンピオン
1991年から行われており、6月に開催され、賞金は3,300万円です。前年のグランドチャンピオンの優勝者、グランプリの優勝戦出場者、その年のボートレースオールスターの優勝者、前年4月1日~3月31日におけるSG優勝戦の完走者、SG予選での得点上位者が出場します。
オーシャンカップ
1996年から行われており、国民の祝日「海の日」を記念して設けられた競走のため、毎年7月に開催され、賞金3,300万円。前年のオーシャンカップの優勝者、前年のグランプリ優勝戦出場者、その年のグランドチャンピオンの優勝者、前年5月1日~4月30日のG1、G2競走の優勝戦得点上位者が出場します。
ボートレースメモリアル
1955年から行われており、概ね8月に開催され、賞金は3,900万円です。前年の優勝者、前年のグランプリ優勝戦出場者、その年のオーシャンカップ優勝者、開催場以外の23場からの推薦レーサー、開催場の希望レーサーが出場します。
ボートレースダービー
1953年から行われており、概ね10月に開催され賞金は3,900万円です。前年の優勝者、前年のグランプリ優勝戦出場者、その年のボートレースメモリアルの優勝者と前年8月1日~7月31日の勝率上位のレーサーが出場します。最も権威ある競走と意識するレーサーも多いのが特徴です。
チャレンジカップ
1998年から行われており、毎年11月に開催し、賞金3,300万円です。その年の1月1日から10月31日までの獲得賞金上位者から選出されたレーサーが出場します。グランプリ出場をかけた最後のレースとしてひときわ盛り上がりを見せるレースとして知られています。
グランプリ
1986年から行われており、毎年12月に開催され、賞金は1億円と他にない高額であり、ファンからも人気の競走となっています。その年のチャレンジカップ終了時点で、獲得賞金上位18名が出場します。
レースはトライアル1st・トライアル2ndに分かれて行われ、トライアル1stは獲得賞金7位~18位の計12名のレーサーによって、初日~2日目の11R・12Rに実施されます。
ここでの得点率上位6名がトライアル2ndに駒を進めます。トライアル2ndは賞金ランキング1位~6位の選手及びトライアル1stでの得点上位6名を含めた計12名で3日目~5日目の11R・12Rで行われます。トライアル2ndでの得点率上位6名が優勝戦に進めグランプリ制覇を狙います。
グランプリシリーズ戦
毎年12月に開催し、賞金は1,700万円。グランプリ出場者を除く獲得賞金上位者とグランプリトライアル1stの7位から12位の選手が合流し出場します。
GRANDE5
SGの中でとくに格式高い5つのレース(ボートレースクラシック、ボートレースオールスター、ボートレースメモリアル、ボートレースダービー、グランプリ)を制した選手に贈られる称号のことをGRANDE5(グランデファイブ)といいます。
対象となる5つのSGにおいては、優勝選手から3着入賞選手にSGロゴの入った「金」「銀」「銅」のメダルが贈呈されます。その中でもグランプリにおいては特別に「プラチナ」「金」「銀」のメダルが贈呈されます。
そしてこの5つ全てのレースを制した選手にはGRANDE5の称号が与えられ、3億円相当のINGOTが贈呈されます。
G1
G1はSGに次ぐ2番目にグレードが高いレースです。原則としてA1級レーサーが出場するため、SGに近いレベルの高い競走となります。
年間で約35回行われて、賞金は480万円以上となります。主なレースとしてプレミアムG1のマスターズチャンピオン、レディースチャンピオン、ヤングダービー、ボートレースバトルチャンピオントーナメント、クイーンズクライマックス、G1の各レース場の周年記念競走、地区選手権、高松宮記念などがあります。
プレミアムG1
PG1は以下の5つのレースがあります。女性レーサーを対象としたものや、若手のみのレースなど、特徴的な競走が多く、SGに次ぐ人気がありボートレースファンの楽しみのひとつになっています。
マスターズチャンピオン
4月1日時点で満45歳以上の選手のうち、マスターズリーグ優勝者、勝率が高いレーサー、開催場の希望レーサーが出られるのがマスターズチャンピオンです。性別は不問で、賞金は1,100万円です。例年4月におこなわれます。
レディースチャンピオン
女子レーサーのみで競われる夏の女王決定戦。賞金は1,100万円。前年優勝者、レディースオールスター優勝者、オールレディース優勝者、女子レーサー勝率上位者が出場します。例年8月上旬に行われます。
ヤングダービー
当年9月1日時点で満30歳未満の勝率上位の若手レーサーを対象にした競走で賞金は1,100万円。例年9月下旬に開催され、上記に加え前年優勝者、東西G3イースタンヤングもしくはウエスタンヤング優勝者らが出場します。
ボートレースバトルトーナメント
2019年に新設されたトーナメント方式で勝ち上がるプレミアムG1競走で賞金は1,100万円。その年の1月から10月までのSG競走、プレミアムG1競走及びボートレースバトルトーナメントの優勝者などが出場します。4日間と比較的短い期間で開催されるのが特徴です。
クイーンズクライマックス
その年のチャレンジカップ終了時点における女子レーサーの獲得賞金上位12名による、賞金ナンバーワンの女子レーサーを決定するG1競走で、賞金は1,500万円。優勝するとティアラの栄冠が!
周年記念競走
ボートレース場の開設を記念して毎年各ボートレース場で1回開催されます。太閤賞(ボートレース住之江)など各ボートレース場によって呼び方は異なります。賞金は1,000万円。
地区選手権
関東、東海、近畿、四国、中国、九州における6つの地区で行われ、地区別のチャンピオンを決定するレースです。
G2
G2はレディースオールスター、全国ボートレース甲子園、レディースチャレンジカップ、秩父宮妃記念杯、モーターボート大賞など年に8回前後行われますがあります。獲得賞金は450万円。G2には主に以下のようなレースがあります。
レディース・オールスター
レディース・オールスターは毎年2月下旬から3月上旬にかけて行われる、女性レーサーを対象としたレースです。A1、A2及びB1級のレーサーを対象に、ファン投票及び選考委員会において選出されたレーサーが出場します。
全国ボートレース甲子園
全国ボートレース甲子園は、B1級以上の選手を出身地別に分け、各都道府県毎に勝率上位5名の中から1名が代表として選出される。加えて、施行者推薦枠として開催場に推薦された選手が出場します。
レディースチャレンジカップ
2014年より、チャレンジカップの女子レーサー版として新設されました。女子レーサーを対象に獲得賞金上位20名が出場します。12月のグランプリやクイーンズクライマックスへの出場を目指し、女子レーサーの間でも熾烈な戦いが繰り広げられます。
モーターボート大賞
当該年度にSG競走、高松宮記念、マスターズチャンピオン、ヤングダービー、レディースチャンピオン、ダイヤモンドカップのいずれも開催しないボートレース場において開催します。
G3
G3は毎年50回ほど開催されているレースで、獲得賞金は105万円以上です。主なレースとして女子選手のみが出場するオールレディース、東西のイースタンヤング・ウエスタンヤング、マスターズリーグなどが例に挙げられます。
オールレディース
出場する選手は全て女子選手となり、レディースチャンピオンへの出場枠をかけて争われます。
イースタンヤング、ウエスタンヤング
ヤングダービーのプレシリーズとして、満30歳未満の勝率上位者が出場できるレースで、東西ごとに年1回開催されます。イースタンヤングは桐生から住之江まで、ウエスタンヤングは尼崎から大村までの区分のレーサーたちによって争われます。このレースで優勝した選手は、PG1のヤングダービーの優先出場権が与えられます。
一般戦
もっとも開催日数が多い一般戦は出場する選手に制限がないので、さまざまなランクの選手が一つのレースに出場するのが魅力です。一般戦の中には、女子選手のみのレースや若手選手のみのレースのほか男女チームによる団体戦、3日間のトーナメント戦、地元選手のみが出場するレース等様々なレースがあります。
一般戦の中で人気の競走は以下が代表的です。
ヴィーナスシリーズ
登録16年未満の女子レーサーによる一般戦。
ルーキーシリーズ
登録6年未満の若手レーサーによる一般戦。
レディースVSルーキーズ
男子チームと女子チームによる団体戦。団体戦対象レースを男子3名、女子3名で戦い、着順毎に付与されるポイントの合計点が多いチームがそのレースの団体ポイントを獲得します。団体戦の優勝は、1節間に獲得した団体ポイントの合計で決定します。
BOAT RACE バトルトーナメント
トーナメント方式で勝ち上がり、セミファイナル・ファイナル進出者が決定。3日間の短期決戦で行われるのが特徴です。
まとめ
ボートレースの種類について詳しく知りたい人向けに、5つのグレードの特徴と代表例をご紹介しました。一番レベルが高いSGでは、最高ランクの迫力があるレースを楽しめます。
SGから下は順番にG1、G2、G3、一般戦というグレードになります。G1、G2、G3ではレディース、年代別、地域別など多岐にわたるレースが存在します。その中で高い実績をあげた選手が、G1やSGに出場する候補となります。
もっとも階級が低い一般戦は女子選手のみのレースが特に人気の傾向です。女子選手は約1,600人いる全選手のうち、約200人となり、選手の特徴も覚えやすいのがその理由の1つだと思います。
このように、さまざまな階級で広範囲に渡るレースが年間をとおして行われています。ぜひ気になるレースを観戦してみてください。